2009/05/06

■ 福音の少年 魔法使いの弟子/ 加地尚武

[ 加地尚武 ]

福音の少年 魔法使いの弟子/ 加地尚武
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ド派手に剣と魔法のファンタジー!!
というわけではなく、魔女の宅急便くらいに魔法が当たり前の世界。
魔女宅の町が、ごくごく普通の日本の地方都市に変わっただけ。
そういうリアルさなので、主人公だってリアルだ。

見た目はかなり群集に埋もれる系、成績だって下の方、
エッチなことに興味がある14歳の男の子。
いったいどれだけ該当する男の子があふれていることか(笑)

そんな、ありふれた日常感の中で物語もゆっくりスタートしていくわけです。

錬金術師のぬるい父親が、気まぐれでホムンクルスを作ってみたり、
これだけはいかにもラノベらしく、
才色兼備のすごい魔女っこ少女が居候でやって来たり、
うだつの上がらないジャーナリストが、魔女の母親に呪いのお祓いをお願いしにきたり、
科学の粋を集めたような研究所で、悪魔を召還しちゃったり、
楳図かずおへのオマージュと思われるような亜人間が出てきたり、
ゆるいんだけれど、何かがはじまっていく感覚のバランスが絶妙!!

徳間文庫という、ラノベ業界的にはやや微妙な出版社から出ているためか、
書店によっては全然置いてなかったり、
他のラノベたちとは違って一般書籍コーナーに並んでいたりと、
扱いがやや残念な感じですが、これはもっと読まれてもいいラノベじゃなかろうか。

作者がちょっとおじさまだからか、文章もしっかりしてるし、
(接続詞や熟語もまともに書けないバカ作家もいるから、ここ評価ポイントとして重要)
実は豊富な薀蓄を元に書いているくさいし、
(かといって、ラノベにありがちな難儀な言葉をルビで読ませる手法はほとんど皆無)
これから何が起こっていくのかという、ワクワク感もいい。

イラストレーター(中臣亮)によるところも大きいけど、
女キャラが変に媚びてないところも良いです。
ラノベのニーズが基本男子にあるからか、ラノベ女子キャラって時々キモイんだよねー。
妙に乳がデカイとか、カマトトだったりとか。
もっとも消費者ニーズに寄り添う分野だからか、しょうがないのは分かるけどさ。

でもやっぱり、ラノベだろうが何だろうが、
ちゃんとした文章でちゃんとした物語を読みたいと思っている向きには、
このシリーズおすすめになりそうな予感。

by JK - 2009/05/06 23:31 | 加地尚武 | 編集

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